不動産の人気低下を表す景色

中国の不動産最大手、恒大集団の倒産で中国の不動産バブルが崩壊しようとしている

 

 

今ネット上で恒大集団が倒産する可能性がある、とする内容の文書が出回っていて、恒大集団の株価は7月の高値28ドルからわずか3ヶ月で13ドル80セントと51%も暴落しているんです。

中国の転換期を表すグラフ1

これに対して恒大集団は文書は捏造されたもので、公安当局に通報した、法的措置をとる、と発表したんですが、仮に文書の内容が事実であれば中国の金融危機に発展しかねないことから、恒大集団の関連株にも売りが広がるなど、株式市場は大混乱しています。

 

そもそも、市場参加者の多くがこの文書が事実かもしれないと考えるのは、恒大集団の倒産は兼ねてから噂されていて、財務状況が危機的な状況なのは周知の事実だからです。

 

そこで今回の記事では、中国の不動産バブル崩壊と金融危機に発展しかねない恒大集団の経営危機について詳しく解説していきます。

 

また、電気自動車株が軒並み急落していることに加えて、米国株式市場が依然として余談を許さない状況であることについても解説していきます。

 

まず、ネットに出回っている文書は恒大集団が広東省政府に贈ったものです。

この文書は子会社の恒大地産の株式上場が計画通り進まなかった場合、外部の投資家から事前に調達した約2兆円の資金について払い戻しを求められる可能性があるとし、仮にそうなった場合、恒大集団の資金繰りが悪化して経営危機に陥り、中国の金融システム全体のリスクになり得るという内容になっています。

つまり、恒大集団の文章を一言で言い表せば、上場を認めなければ中国は金融危機に陥る。という

ものでいわば脅迫文のようなものです。

なぜ不動産会社が倒産するだけで中国が金融危機に陥るのかというと、恒大集団の負債額は2020年6月末時点で約13兆円にも上るほか、債権を持つ事業体が約250社中国全土で社員17万人をはじめ、直接・間接的に雇用されている社員は331万人もいるからです。

そのため仮に恒大集団が倒産すれば、玉突き事故のように連鎖倒産が中国全土に波及して、最終的に5274兆円もの中国金融システムが吹き飛ぶと言われているんです。

 

恒大集団はこの文書についてでっち上げだ、と主張したんですがその詳細について言及しなかったことや、そもそも恒大集団は兼ねてから倒産の危機が噂されていたので、多くの市場参加者がこれを事実の可能性が高いと受け止めています。

 

というのも恒大集団は9月7日から1カ月間限定で保有するすべての不動産物件を30%を値引きする

ことを決定したんです。

 

また販売ペースの鈍い物件については最大12%の追加値下げも実施するそうです。

これは負債比率の削減を目指しているためなんですが、恒大集団は香港市場で金利12%で10兆円もの米ドル建て社債を発行していたんです。

 

通常社債利回りが7%を超えると破綻を織り込むと言われていますから、12%という数字は多くの投資家が恒大集団は倒産する可能性が高いと考えてていることを意味するんです。

 

つまり、恒大集団は莫大な負債の利息を返済できなければ資金繰りが悪化して倒産してしまうので利息を払うために手持ちの不動産を投げ売りしているというわけです。

 

こうした中で米格付け会社の s & p グローバルは恒大集団の格付け見通しを安定的からネガティブに引き下げました。

 

つまり将来の格付けが引き下げられる可能性が高まっているということで、さらなる資金調達が困難になることを意味します。

s & p グローバルが格付け見通しを引き下げた理由は、もうすぐ満期を迎える負債が急増しているほか、2021年1月末に投資家から調達した2兆円の資金の一部を払い戻さなければならない可能性があるため、今後6カ月にわたって資金繰りが悪化することが予想されているからです。

 

仮に払い戻しが困難となった場合、恒大集団は投資家と払い戻し期間の延長で交渉することになるわけですが、これは事実上のデフォルトを意味します。

 

そのため恒大集団の株価が暴落しているわけですが、下げているのは恒大集団だけではなくて電気自動車の製造・販売をしている子会社の株価も8月の高値37ドルからわずか2ヶ月弱で、16ドル82セントと恒大集団同様、半値以下に値下がりしています中国の転換期を表すグラフ2

 

 

また、恒大集団関連の債権を持つ銀行株も軒並み売られただけではなくて、恒大集団に出資

した資家の一角とされる企業の株も売られています。

 

こうしたことから、恒大集団が将来デフォルトに陥れば中国の不動産バブルが崩壊するだけで

はなく、金融危機に発展する可能性が大きいことから、個人投資家はこの行方に注目する必要があります。

 

 次回は電気自動車株の暴落について、米国の実体経済について解説していきます。

 是非最後までご覧ください。